いむげむ亭 ▼ 時々日記

陶芸家 中島惠のブログです。HP→いむげむ亭日常http://imugemtei.g1.xrea.com/

毎日続けてうまくなる

冬に父(85歳)が入院した。
(今は退院して元気にしてます。)

夜中に高熱とか動けないとか言動がアヤシイとか
色々あって、本人はもちろん
看病する母も大変!!という所から始まり、
近所で入院するも原因分からず、沈黙の臓器系が疑われたため
お医者様から【禁酒令】がでた。

その後大病院で検査、
最終的に総胆管の石を取り除くところまで
これも色々色々あって、1ヶ月間の長期入院となった。

当然入院中は【お酒を呑めない】

年末も年末、御用納めの日
総胆管の大掃除を終えて退院し
明けて4日の仕事始めに術後の検査。

これはいよいよ お酒を卒業かな、と思った。

一月ほどたった頃、夕刻の母との電話中。
母娘のボケ防止的よもやま電話の途中で聞こえた
親家庭の普通の会話
「おとうさん、今日は呑むの?
「(やや遠くからの音声で)モチロン!!

??え??(^^;
のんでるの?、ちょ、ちょっと大丈夫なのか?

電話をかわった父曰く、
「毎日続けないと、うまくならん!」

・・え、そこ?【上手く】? 【旨く】?
ソコ、努力するところですか。はあ。
コツコツ派で語学習得実績がある父だから
妙に「真面目な取り組み感」が漂う。

「それがちょっとっちゃうんだなぁ」
・・・反省点、そこですか。
っていうか、今までアレで酔ってなかったんですかぁ?
(異論ありだが自粛)

季節は移り、春。
近所の直販所にエシャロットが出回る頃になり、
こいつは父のお気に入りに酒友だったが近頃はどんな具合だろう?と思い
毎日の継続成果を訊いてみた。

曰く
「昔のママの大変さがわかるようになったよ。」

私がまだ幼かった頃。
アルコールを受け付けない母の体質を
(頭ではわかっていても)理解できず、
一緒に愉しみたくて、あれこれリキュールを取りそろえていた父。
その気持ちを無にも出来ず、
付き合って呑んでは要介護状態(?)に陥っていた母と背中をさする父。

私の記憶アルバムに今も残る、夜中の画像だ。

少量で酔うようになって初めて
父にもその苦しさがわかるようになった。と言う事らしい。


「毎日続けないとうまくならん」のは
お酒も、
夫婦の時間も、ですな。



継続の日々の長からん事を。