三回続きの最終回、やっと陶芸家らしい道具が登場します。
「ポットミル」「ミルラック」という、
昭和の家内工業的な機械です。
見かけだけではなく、稼働音がまた超昭和レトロ。
(ポンコツともいう)
白い筒状に見えるのが
硬いアルミナ磁器の焼物で出来たポットです。
同じく硬いアルミナ磁器製ボールをこの中に入れて使います。
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筒状のポットの中に→水をいれ→材料をいれ軽く混ぜ
→アルミナボールを入れて
→パッキンと蓋をしっかりねじ止め
→腰に気を付けて持ち上げる(超重い)
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これをミルラックに乗せスイッチを入れると
【ハムスターの回し車】の要領で回転を始めます。
すると中で材料がボールと共に回転し
すりつぶされて滑らかな釉が出来上がる、
という仕組みなのです。
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時計で確認し決められた時間をガラガラゴロゴロ。
時間が来たら、ラックから外し(重い)
→ふたを開け、アルミナボールを取り出し
→大タライにセットしたふるいの上から中身をだします(重い)。
→再度、中に水を入れて内部を洗い
→ジャバジャバ振り回して大タライへ。(超重い)
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タライの中身が出来上がった釉薬!です。泥水にしか見えませんが。
大タライから、釉薬の名前を書いたバケツに
慎重に移し終えたら、これで1種類出来上がり。
次の釉薬のために、すべてを洗って、
作る釉薬の回数分、同じ作業を繰り返します。
陶芸っていうと「粘土が重そうで力が必要」って思われがち。
でも、私の場合は
釉づくりや原料管理の方が、よっぽど力業。
この夏は、力仕事頑張りました。
自分に、ヨシヨシヾ(・ω・`)