それは8月初旬。
旅行作戦本部長であるところのいむげむ亭は
天気予報をにらみつつ悩み続けていた。
今回の作戦は、別部隊(私のいとこ家族)と共同で
伊豆の海へ行く事に2ヶ月前から決定していた。
キッド隊の隊員らの気勢は危ないほどに軒昂だ。
が・・・
本部長眼前の天気図には
低気圧と傘マークが水玉模様のようにちりばめられていたのだった。
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【キッド隊の構成】
・3ちゃい(目が離せない自由主義者)
・小1(ママが大好き感覚的個人主義者)
・小4(本が大好き思索的個人主義者)
・小6(運動大好き行動的お調子者)
・・・安定的団体行動は全くのぞめない。
【予想される雨天の行事】
第1案・嵐決死の海遊び
第2案・海目前で外も台風、中も暴風、
階下の部屋の人に気を使いながらの部屋篭り
【その他の要素】
日程調整で土日の移動。基本渋滞必須。
その上、伊豆は一本道だ。
たっぷり雨での緩んだ地盤に、地震がくれば崖崩れ。
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「・・決行は危険すぎる・・・」それは自明だった。
だがしかし、戻る決断もまた困難を伴う。
「海!で出来上がったキッド隊員説得×4」の重責が
本部長の肩にのしかかっていく。
「大泣きクーデターだの、ぐずりストライキだのという
最悪の事態を回避するためには・・・」
その為には「海」超える代替行き先の提示が必須である。
思いつかぬままに、時間だけがすぎ・・・
海の宿キャンセル料発生期日は迫っていた。
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その時、時代が動いた、もとい、
ぐるにゃんが言った!
「ニャ。」
解決案ピカー(思いついた音)
そうだ猫だ。
猫ちゃん、超かわいいから家に泊まればいいじゃん。
ぐるにゃんには災難だけど。
海の宿キャンセル料発生まで、あと3時間での勇断であった。
(感動的音楽)
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で、結局、夏の旅行はこんな風でした。
一泊目→・・・我が家。
掃除的に自虐、いや自爆テロです。
が、そうでもしないと片付けないので・・
ダイナマイトの平和利用とも言えるかも。
実際物が減りましたからね、可視範囲には。
(某・・色々投げ込んだ部屋のことは忘れ継続中)
キッド隊は、猫!猫!犬!で大喜び。(やっぱりね)
我が家の小6は、にわか長女で大張り切り。
夕方から、翌日の外泊に備え
猫はお隣のお家にお引越し。(疎開?)
そして夜。
本部長と、副本部長(いとこの直ちゃん)は
直前宿屋投売りサイトで温泉宿予約作戦を実施。
パソコンを駆使した、近代戦である。(ダイヤルアップだが)
もうちょい、もうちょい!と、最安値を狙いすぎ、
「予約確定は翌朝メールでお知らせします」との通知。
・・・とりあえず就寝。
二泊目→朝確定メール到着→老舗!猿ヶ京ホテル予約OK
大人8000円で、かけ流し露天風呂、豆腐コース2食付、
10畳に次の間 別に寝室 バス トイレ 冷蔵庫 テレビ付、
屋外プール、子供スタンプラリー、モチツキ・民話語り会 付
これは、大当たり。(天国)
3日目は谷川岳ロープウェイで、
怠け者式山登り。(徒歩は下山のみ。)
雲の切れ間から一瞬覗く風景と、雨露光る高山の花達。
あと、
歩く話にはすぐ駄々をこねるキッド隊に・・・(以下自粛)
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エンドロールのタイトルバックには
宿題の工作で作った巣箱で、
ぐっすり寝てる ぐるにゃん
(と大の字の本部長)
ラストは どっちか かわいい方の寝顔のアップ
■■■■ドラマ 夏旅行■■■ 完 ■■■