いむげむ亭 ▼ 時々日記

陶芸家 中島惠のブログです。HP→いむげむ亭日常http://imugemtei.g1.xrea.com/

器スタジオTRYさん

今回の個展会場【器スタジオTRY】さん
小さいけれど、空間の質が高く、
落ち着けるつくりのギャラリーさんです。
点数が多くても少なくてもまとまって見えちゃう
そんな上質空間にはいくつもの技が潜んでおり、
見所が隠れています。
 
まず、構成。
大きな局面ガラスで、外の光が沢山入る手前の部屋
カベに密閉された地下室のような奥の部屋
これらをキッチン脇の通路がつないでいます。
つまり光の種類と開放感が異なった
3種類の空間が用意されているのです。
 
ですからお客様はご自宅の雰囲気に似た空間
器とともに移動して、じっくり選ぶことができます。
 
次に、作品を置く棚板に注目すると、
樹脂白樹脂茶塗装木古木
ガラス曇りガラスステンレス水場
・・
大変多くの部材が使われていることに気づきます。
これも、
それぞれのお家でお使いのテーブルをイメージできるように
という配慮だと伺っています。
そして、それらの素材が
展示物を引き立てる目的に沿い
絶妙ななにげなさで構成されているのです。

点数を多く飾ってもすっきり感じるのは
部屋中を走る「横の直線」の作り出す効果。
少なく飾っても殺風景にならないのは
土カベや、古木などの部材が醸す温度のおかげ。
どんなへぼ客演主役がきても、それなりの名優に見せちゃう
職人肌の実力脇役集団のようです。
(もちろん、これだけのセンスのご主人ですから、
へぼ主役を取り扱うような事はございません!・・・たぶん私を含めても

中落合の駅から、都営線の乗り換えの人の流れとは逆方向に3歩
目の前の踏み切りはわたらずに、線路に向かって右手、
路地の奥に「器」の文字を高く掲げた局面ガラス。
そこが【器スタジオTRY】です。
奥のカウンターではおいしいお茶も頂けます。

中の作品も(もちろん!!)ご高覧願いつつ、
今回はぜひ、
ギャラリーの造作も味わってください。
 
ギャラリーのHP
http://www.try.gr.jp/
TRYでの作陶展お知らせページ
http://www.geocities.jp/imugemday/koukoku/try11.html